「英語論文クラス」ではこんなことを学びます(一部)

dawn

戦略を持たずに、やみくもに戦うのは「愚の骨頂」である。

(ココペリ名言集)

何でもそうですが、「効率・効果を最大化」するためには「戦略」が必要です。

つまり、

goofy

”汗をかかずに脳みそを使え”ということ。

(ココペリ名言集)

そこで、講師が普段クラスで教えている、それら「戦略」の一部を、下記にご紹介します。

「全体のアウトライン」は”skim”(ざっと読む)

「全体のアウトライン」にざっと目を通します大文字・太字・斜体の部分)

論文のジャンルによりフォーマットは多少変わりますが:

  • 「Title」
  • 「Introduction/Summary/Abstract」
  • 「Conclusion」
  • 「ヘダー部分」
  • 「図表」

といった順。

その後、

  • 「全部読む」
  • 「重要そうなところだけ読む」
  • 「これ以上読まない」

を決めます。

逆に言えば、自分が論文を書くときは、これら部分に「読む価値あり」と思わせる何かを必ず盛り込んでください。

また「全部読む」を選択したとしても、「全体のアウトライン」を把握してから読み進めた方が理解度が断然高いです。

或いは、クイック・テクニックとして、枚数を稼ぎたかったら、「重要なポイントを、同意語や別の表現で、事あるごとに、何度も繰り返し」てください。


逆に言えば、かなりの部分が同じことの繰り返し、或いはどれだけ詳しいかの違い(詳しい⇔大雑把)なので、「まとめ」だけ読めば、必要な所だけ”つまみ食い”すれば、概要理解という点ではほぼ事足りることが多いのです。そしてこれがアブストラクトに集約されています。

「各段落内のアウトライン」は、HOWEVER(比較・対照),THEREFORE(原因・結果), SUBSEQUENTLY(順序)等の「KEY WORDS」を参考に「飛ばし読み・つまみ食い」することも可能です。

逆に言えば、自分が書くときは、これら「Key Wordsを段落内に効果的に配置」してください。

教授も査読者も他の研究者も皆「忙しい」のです。限られた時間内で数多くの文章を読まなければなりません。

「欲しい情報が欲しい所に」なければ、つまりテクニカル・ライティングのお約束に則って無ければ、誰かに読んで貰える確率は限りなく低くなります。

誰かに読んで貰わなければ、せっかくの研究成果も、「日の目」を見ることは残念ながらありません。

チャンク・リーディング

  • 「SVOのパーツ(名詞・動詞・形容詞)」+「修飾語(時・場所・副詞)」をチャンク(塊)として切る
  • 「主動詞(main verb)」を探せばそこまでが「全体の主語S」
  • 「関係代名詞節・副詞節・名詞節(that節)」もチャンク
  • 分詞構文「現在分詞・過去分詞(後置修飾)」もチャンク
  • 「前置詞+名詞」は一つのチャンク
  • チャンクが出来たら「チャンク毎に後ろから訳して行く」と自然な日本語になる。

大きなSVOの中に小さなsv

russian dolls

英語はロシア人形”マトリョーシカ”

(ココペリ名言集)

受け身(BE+過去分詞+前置詞)リストを作る

verb lists

「受験英語」は決して無駄にはならない。

(ココペリ名言集)

論文は「客観的」立場から書くのが基本です。なので一部の例外を除き「受け身が標準」(つまり、Weから始まる文は珍しい)。

頻出の受け身表現をリスト化しておきましょう。

理解を深めるために「アイデアやポイントを(数学の図形クラスのように)図解」にする

pie chart

コンサルタントはパワポ命。

(ココペリ名言集)

単語を辞書で調べて、全て解ったとしても、論文の内容が、著者の意図が「正確に」解るわけではありません。

理解の手助けになるのは「視覚化・図解化」です。「脳裏に焼き付ける」のです!

類義語リストを作る

synonyms

Thesaurus.com「類義語辞典」

論文は「反復・ワンパターン」を避けるために、類義語(Synonyms)を交互に、「とっかえひっかえ(inter-changeably)」使う特徴があります。

「違う単語が出てきても言っていることは同じ」です。

良く出てくる類義語はリスト化しておきましょう。

“A” RECOMMENDATION(一つのお勧め) / RECOMMENDATION”S”(お勧め) /”THE” RECOMMENDATION(そのお勧め)は英語では各々意味が変わる

日本語には無い「単数・複数」ですが、ネイティブはちゃんと使い分けています。

日本人が書いた文章は「単数・複数形の使い分けが全く無い」のです。

そして、単数か複数かによって動詞の形を変えます(「主語と動詞の一致」)が、それが「前提から」間違っています。

一番困るのが「不特定(a) vs 特定(the)の概念が全く無い」ことです。

以前外資系に勤務していた時に良くお目にかかったのですが、日本人の書いた英文メールに「不定冠詞・定冠詞・単数・複数等のa/s/the/some/my」が一切無く、非常に読み辛かった或いは全く理解出来なかったのを覚えています。

日本人の英語に慣れている外国人ならまだしも、そうで無かったら、せっかく書いても読んで貰えないでしょうし、返事ももちろん来ないです。

「主語と動詞の一致」

日本語は「主語に合わせて動詞の形を変える」ということをしません。

また主語はしばしば省略されてしまいます。

しかし、英語では(勿論)主語に合わせて動詞を変えます。

つまり「S(主語)+V(動詞)」が全てなんです。

義務教育である中学で学んだとおり、動詞は以下のように変化します。

  • 【一人称】
  • 【二人称】
  • 【三人称単数】
  • 【数えられない名詞は単数扱い】
  • 【複数】

なのに何故(大学・大学院)高等教育を受けた社会人が「基本」が出来ないのでしょう?

これは「日本語という特殊性が原因」と言わざるを得ません。

new year

知っているだけでは駄目なんです。出来なければ。

(ココペリ名言集)

日本語の「名詞+序詞」から英語の「前置詞+名詞」に早く慣れる

外国人に日本語を指導しだしてから、「日本語と英語の構造的違い」にとても敏感になりました。

  • 名詞+は/が → 主語
  • 名詞+を → 目的語
  • 名詞+の → 所有格
  • 名詞+で → 場所、手段
  • 名詞+に → 場所
  • 名詞+する → 動詞
  • 名詞+し → 動詞+動詞

ご自分で書いた論文を英語に訳そうと思ったら、まずはこれら「序詞」に〇を付けて行きましょう。

そして動詞には波線を引きましょう。

そうするとセンテンスの構造を組み立てるのが恐ろしく楽になりますよ。

段落を読み終わったら、「自分の言葉でまとめてみよう」

解った気になって、でも全然解っていないのが、自分で解りますよ(笑)

どうですか?皆さん少しは参考になりましたか?受験にもきっと役立ちますよ!

中学英語の基本が身に付いて居ないと思われる生徒さんは「やり直し英語」から初めて頂きます。