和文翻訳、英文校正、英文校閲、エディティングサービスの違いは?

今日はこれだけ覚えて帰ってください

  • アカデミックライティングとは「スキル」、身に付けるものである。
  • 英語のネイティブスピーカーだからといって必ずしも「アカデミックライティングスキル」を身に付けているとは限らない。
  • Editingは単に「文法や句読点チェック」だけしている訳ではない。

下記はEditingの主要なチェック項目です

  • read well/readable スラスラ読める、読みやすい
  • regain tone of voice 言語の調子トーンを合わせる
  • logic ロジック、論理的思考
  • structure gaps 構造ギャップ
  • flow well 流れるような、よどみない

(画像はWiley Editing Services。参考であり当スクールとは一切関係ありません。)

試しに、A4サイズ1枚程度、値段は高くてもPremium/Advancedサービスを受けて見るのをお勧めします。原稿が別物になって返って来ます。ライティングのプロの技です。私自身も正式な文書は最後にEditing Serviceへ出します。その際はアメリカ版ココナラ(スキルマーケットサイト)で院卒フリーランスエディターを探して依頼します。学歴&職歴、ポートフォリオ、締め切りに忠実、或いはレビュー等が可視化されていて安心です。費用も「中抜き」が無い分安く抑えられます。

アメリカの大学における「英語(国語)教育」とは

ライティングコースは殆ど全てのアメリカの大学の学部生(注1)にとっては1・2年時(lower level)の「必修単位(requirements)」です。因みに、私の通った大学ではこのような履修要件がありました:


Two writing requirements that students must satisfy to graduate:

1) Entry-Level Writing(初級コース)

全新入生が履修しなければならないエントリーレベルのライティングコース。終了しないと上級コースに進めない

2) Reading & Composition(前期・後期に分かれた上級コース)

1・2年生で履修しないと3年生以降の専攻コースへ進めない。

Berkeley Writing, College Writing Programs

求められる能力は、

a solid foundation in reading, writing, and critical thinking for work in the major and beyond.

「専攻学問及び卒業後に備えた読書、ライティング及び批判的思考の強固な基礎固め」

さて、日本の大学でこんな教育しているところはあるのかな?聞く限りにおいてはないけど。。


英語を母国語としない留学生にとっては地獄のような1~2年です。ぺーパーは真っ赤に添削され返されます、Cのグレード(成績はA,B,C,Fail”落第”の順)と共に、涙

実はこれは留学生だけでなく他のアメリカ人クラスメートも同じです。何故なら、一般的なアメリカの高校生は大学入学時点では大学の講義で求められる課題(ペーパー)を提出するに必要なライティングスキルを保持していないからです。


アメリカの大抵の大学は、1・2年次は一般教養課程、2年生の終わりに専攻届を提出しますが、受理されるかは1・2年生の一般教養課程の成績次第!!!成績次第では希望する専攻に進めない。。。専攻により就職率も大幅に変わる。。皆必死です。

アメリカの大学生は就職進学のためGPA(Grade Point Average)を異様に気にするので、学期末の成績がCになりそうだとわかった段階で(Cでも単位は取れるのだがGPAに傷がつくことを恐れ)早々にそのコースをドロップします。それすら出来ない、涙


私の通った大学はメガキャンパスなので、一年生クラスは大きな講堂に数百人集めて講義を行う事も多いです。その場合複数人のTeaching Assistant(English(アメリカでは国語)専攻の大学院生)が個別指導を担当します。

各大学にはライティングセンターという予約制で無料で論文執筆指導をしてくれる施設が必ずあり、English専攻大学院生Tutorが、奨学金や単位とセットだったり、自身の研鑽目的、外国への興味から、学生向けの支援を行っています。


日本では「国語(日本語)」で大学院の学位取得を目指す人は極端に少ないですが、英語圏では「出版編集やジャーナリズム、ライター、教職等書くお仕事」が沢山あり、Englishの修士号は実務に繋がる学位なのです。


何はともあれ、あの地獄の二年を乗り切ったからこその今の自分がある、曲がりなりにも人にライティングを教えられるまでになったことにとても感謝している。

まとめ
英文校正、英文校閲やEditing Servicesは “not just「翻訳」「文法や句読点チェック」。they are MORE THAN THAT!”

注1 大学院では入学時点で既にこのスキルを身に付けていることが前提なのでライティング必修はありません。募集の段階でエッセイを提出しますが、人に書いて貰ったり外注した人は、GMAT等で高得点を上げた方でも、入学後かなり苦労されていると思います。

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